谷めぐみ 帰国40周年記念ソプラノ・リサイタル

谷めぐみ 
帰国40周年記念ソプラノ・リサイタル

『スペイン歌曲浪漫』

Mis canciones españolas románticas
~con todo mi agradecimiento~

2025年5月10日(土)14:00開演(13:30開場)

Hakuju Hall

(千代田線「代々木公園駅」出口1 /小田急線「代々木八幡駅」南口 徒歩5分)

【出演】
Soprano 谷めぐみ   
Piano 浦壁信二

全席自由 5,500円  U-25 3,000円

後援:スペイン大使館 /インスティトゥト・セルバンテス東京

主催・企画:谷めぐみ

チケット取り扱い:

【チケット発売:1月7日 10:00〜】※電話予約は火-金 11:00〜17:00

ビーフラット・ミュージックプロデュース 03-6908-8977
B-flat Ticket https://bflat-mp.com/t/

チケットぴあ:https://t.pia.jp/   
       [Pコード287244]


【演奏予定曲目】※予告なく変更となる場合がございます

《 祈り 》
ホアキン・トゥリーナ :
エスペランサの聖母に捧げる祈祷風のサエタ
Joaquín Turina : Saeta en forma de Salve a la Virgen de la Esperanza
マヌエル・デ・ファリャ:
わが子を腕に抱く母たちの祈り
Manuel de Falla : Oración de las madres que tienen a sus hijos en brazos
フェルミン・マリア・アルバレス:祈り
Fermín María : Álvarez Plegaria

《 カタルーニャの抒情 》
カタルーニャ民謡(マヌエル・ガルシア・モランテ編):
Cançons populars catalanes (arr. Manuel García Morante)
カニゴーの山々 Muntanyes del Canigó
聖母の御子 El Noi de la Mare
鳥の歌 El cant dels ocells
イサーク・アルベニス :舟歌
Isaac Albéniz : Barcarola
エンリケ・グラナドス :ちいさな歌
Enrique Granados : Cançoneta
フェデリコ・モンポウ:君の上にはただ花ばかり
Federico Mompou : Damunt de tu només les flors

《 異郷の香り 》
セバスティアン・イラディエール:ラ・パロマ
Sebastián Yradier : La paloma
カルロス・グアスタビーノ Carlos Guastavino :
バラと柳 La rosa y el sauce
鳩のあやまち Se equivocó la paloma
アストル・ピアソラ:忘却
Ástor Piazzolla : Oblivion
シャビエ・モンサルバッジェ:ピアノの中のキューバ
Xavier Montsalvatge : Cuba dentro de un piano

《 魅せられし国 》
フェルナンド・オブラドルス:エル・ビート
Fernando Obradors : El vito
ヘスス・グリディ:
ホタ~当ててごらんと言ったって
Jesús Guridi : Jota~Cómo quieres que adivine
フェリックス・ラビージャ Félix Lavilla :
バスクの歌 Vasca
アストゥリアの歌 Asturiana

いつの頃からか、「祈り」がリサイタルの大切なテーマになりました。今回は、第一次世界大戦下に書かれたファリャ「わが子を腕に抱く母たちの祈り」ほか二曲を演奏いたします。
カタルーニャが生んだ偉大なチェリスト、パウ・カザルス。「パウ」はカタルーニャ語で「平和」の意です。第二ステージでは、パウ・カザルスが生涯奏で続けたカタルーニャ民謡「鳥の歌」、同じくカタルーニャの人であるアルベニス、グラナドスの知られざる佳曲、モンポウの名歌「君の上にはただ花ばかり」など、深く繊細なカタルーニャの抒情をご堪能ください。
プログラム後半は一転、エキゾチックな旅へ。歴史のうねりに揺られ、国境を越えて愛されたハバネラ。ハバネラの大ヒット曲「ラ・パロマ」、甘くほろ苦いアルゼンチンの歌曲、ヴォカリーズによるピアソラ「忘却」……。
旅の締めは、¡Viva España! スペインに帰りましょう。お国ぶり豊か、躍るリズム、素朴なメロディー、飾らぬ想い、凛として粋な歌の数々。皆様とご一緒できることを楽しみにしております。

谷 めぐみ

谷めぐみリサイタル『スペイン歌曲浪漫』に寄せて

 いつも楽しみにしていた谷めぐみさんのリサイタルが今年は春にやって来ました。天性の清々しい歌声は、新緑の美しいこの季節と見事に響き合うことでしょう。懐かしい調べあり、初めて聴く異国情緒の曲あり、絢爛豪華なスペイン歌曲浪漫の世界に胸が高鳴ります。
 人間の脳から見れば、あらゆる言語はもちろん、音楽までも一つのものであるということを、私はこれまでの研究で明らかにしてきました。中でも声楽は、心の機微を「言の葉」に乗せて表現する芸術です。それがスペイン歌曲であれ、宗教曲であれ、どれほど異なる形を取ったとしても、作曲者と歌い手の心を伝えるという点ではまったく同じなのです。ベートーヴェンは『ミサ・ソレムニス』の自筆譜冒頭に、「心から生まれ-願わくば再び-心に至らんことを!」と書き込んでいました。
 時空を越えて生まれた歌たちが、谷さんの類いまれな声の力を通して、再びみなさまの心と響き合うことを祈念しています。

酒井 邦嘉(言語脳科学者 東京大教授)

 


谷 めぐみ Soprano

スペイン歌曲のスペシャリスト。スペイン音楽への鋭い洞察、深い共感で独自の世界を築き、その真髄を豊かに歌い上げる。

京都市立芸術大学音楽学部声楽専攻卒業。バルセロナ市立高等音楽院にてマヌエル・ガルシア・モランテに師事。スペイン歌曲の幅広いレパートリーを得る。エンリケ・グラナドスの実娘ナタリア・グラナドス、フェデリコ・モンポウからその演奏を高く評価された。ガルシア・モランテ編曲〈日本民謡集〉における歌詞監修、解説、翻訳を担当、バルセロナ市庁舎内〈百人会議の間〉にて出版記念特別演奏。帰国後、バルセロナ夏の音楽祭〈グレック〉より招聘を受け、同市にてリサイタル開催。日本で初めて行われた世界的名ソプラノ、ビクトリア・デ・ロス・アンヘレスによるマスタークラスを受講、通訳。恒例のリサイタル、各種講座、セミナー、レッスンなど様々な機会を通じ、スペイン歌曲の魅力を伝え続けている。2025年、帰国40周年を迎えた。

公式HP「谷めぐみの部屋」https://megumitani.wixsite.com/sala

浦壁 信二 Piano

都立芸術高校音楽科を経て1987年パリ国立高等音楽院に留学。和声・フーガ・伴奏科で1等賞、対位法で2等賞を得る。1994年オルレアン20世紀音楽ピアノコンクールで特別賞ブランシュ・セルヴァを得て優勝。室内楽・伴奏において国内外の多くのアーティストとの共演を果たす一方、CD「水の戯れ~ラヴェルピアノ作品全集1」「クープランの墓~ラヴェルピアノ作品全集2」ではレコード芸術誌の特選、準特選を得るなど好評を得た。現在、洗足学園音楽大学客員教授、東京音楽大学特任教授、ヤマハマスタークラス講師。